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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

2020年08月

30 8月

ネット配信について私の考え

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

今日は、ネット配信についての私の考え方をお話しさせていただきます。
あくまでも、私一個人の考えとしてお読み下さい。

コロナ禍における演奏家や表現者の発信手段として、ネット配信が注目されており、実際に取り組んでいる方もいらっしゃいます。
しかし、私は、ネット配信にはあまり積極的ではありません。

いくつかの理由があります。

まずは音の問題。
私が和楽器を演奏する際に大切にしていることは、楽器の生の音を聴いていただくことです。
ですので、自分で企画をする演奏会は、マイクなどを使わずに、楽器のそのままの音を聴いていただいています。
なぜなら、お箏やお三味線、尺八は、ほとんどの部材が自然でできているからです。
マイクを通すと、お客様の耳に聞こえているのは、スピーカーの音なんです。
同様に、ネット配信ですと、スマホやパソコンのスピーカーに音を依存してしまい、聴いて下さる方が、どんな音で聴いているのかわからず、それは楽器本来の音と違うのではないかと思うのです。

次に、「空気」や「場」の問題。
「音楽を聴きに行く」という時、普段よりちょっとお洒落をして、着物を着たりして、「わざわざ」会場まで足を運んでいただきます。
私の企画の場合は、古民家だったり、カフェだったり、日本家屋だったりと、演奏のイメージに合った会場を選ぶことが多いです。場合によっては、お香を焚いたり、お抹茶を飲んでいただいたりすることもあります。
音楽を聴きに行くことは、そういった「非日常の時間」を感じていただく行為であり、音だけでなく、会場や庭園など、全てが一体となって「空気」や「場」を感じていただくことなのだと考えています。
ネットですと、大げさに言えば、パジャマで寝っ転がって聴くことも可能です。
そうすると、私が感じていただきたい空気が伝わらないと考えています。

そして、「手応え」の問題。
会場でリアルに演奏を聴いていただいていると、お客様の息づかいや空気感で、お客様と演奏者の一体感が生まれたりします。
ネットのライブ配信で演奏をすると、その時の会場の空気感というものが生まれません。
ですので、ネット配信は、「空気から学ぶ」ことが困難で、充実感や手応えを感じることがないんす。

そんなことから、私はあまりネット配信をしておりません。

ただ、ネットの活用として、ブログやLINE公式アカウントでは、私が考えていることや、私のプライベートのこと、そして邦楽に関することなどを日々発信しています。
それは、私自身や邦楽のことを身近に感じ、知っていただきたいからなんです。
そして、演奏会などができるようになったときは、ぜひ直接生の音を聴いていただきたいんです。

でも、ちょっと迷っています。
音楽の役割(特に楽器の生の音を聴いていただく音楽)は、人の心を癒やし、穏やかにすることです。
今の様に、多くの方が不安を感じたり、イライラしている時に、音楽を届けなくても良いのか、という葛藤もあります。

ですので、雰囲気や設えがちゃんとした部屋で演奏し、その動画をアップしておくというのは、一つの方法としてやってもいいかな、という考えも持っています。

LINEの公式アカウントは、こちらからどうぞ。
LINE

 
30 8月

和楽器の魅力

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

邦楽ジャーナルの最新号で、気になる読者投稿を見つけました。

作曲家・ギタリストの小仁田茂幸さんの投稿なのですが、
・ファンを増やすために、洋楽の技術や演出を和楽器に取り入れたり、洋楽の曲を和楽器で演奏するだけでは、本来の魅力は置き去りにされてしまう。
・倍音などの揺れも音楽として捉える感覚が、箏の魅力や邦楽の美意識である。
という様な主旨のことを仰っています。

このご意見は、まさに私と一緒なんです。

私も、パーティーなどの出張演奏で、お客様にその時間を楽しんでいただくために、パーティーを主催している組織に関係した曲や、その季節ならではの曲をお箏で弾くこともあります。

また、和楽器バンドなどの様に、ミュージシャン的に活動する演奏家がいらして、それが多くの方が和楽器に興味を持っていただけるきっかけになることはアリだと思います。

でも、洋楽器で作曲された曲は、ピアノなり洋楽器で演奏した方が、曲にも合っているはずで、お箏で弾く理由や合理性はないと考えます。

和楽器には和楽器の音があり、その良さを感じていただける曲をお聴き頂くのが一番なのではないでしょうか。

そして大切なことは、その曲を退屈に感じないよう、楽しんで頂けるような工夫をすることです。

それが、私たちに課せられています。

こういった指摘、本来であれば和楽器の演奏家から出るべきなのでしょうが、やはり外の世界から客観的に邦楽の世界を見ている方の意見は、とっても勉強になります。


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30 8月

答えは、ない。

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

昨日29日、アーツカウンシル前橋が開催した、文化芸術市民会議に参加してきました。

コロナ禍における文化芸術活動の在り方について考える内容でした。

まずは、表現者として2名の方の講演があり、その後その2名にコーディネーターが加わった鼎談、その中で参加者も発言するというスタイルでした。

やはり、集まれない中での表現活動として、ネットを使った配信が挙げられますが、それに対する考え方が、皆さんそれぞれ異なります。

また、群馬や前橋という地方としての表現活動について、地域の歴史や経済面からの考察も論点として挙げられました。

最近の傾向として、メディアに出ていると認められ、地方やメディアに出ていない活動はあまり認められない。情報の画一化と共に、自分で評価をしない若い人が増えてきているのではないか、という指摘もありました。

そんな中でも、群馬や前橋にも輝く表現者はたくさんいて、こういう時だからこそネットを使ってそういう表現者を身近に感じ、繋がれるという考察も。

私も自分の経験や考え方を少しお話しをさせていただきました。

いろいろな方の意見を聞き、考えるヒントが多い時間となりました。

私の中の一つの結論は、「万人誰にでもあてあまる答えは、ない」ということです。

表現者がそれぞれ自分の頭で考え、いまの状況下でどうやって発信をしていくか、それを自分なりにしっかりと継続してやっていく、ということが重要かと考えます。 

020830上毛アーツカウンシル前橋
 
29 8月

譜面台を入手

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

この度譜面台を入手しました。
まずは写真をご覧下さい。


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 お箏やお三味線をされている方は、ちょっと「???」と思われるかもしれません。

そうなんです。この譜面台、ちょっと横に長いんです。

通常の譜面台と較べて見ると、こんな違いがあります。

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上が今回入手した譜面台で、幅が48cm。
下が通常のタイプで、幅は32cm。
16cmも差があります。

この横長の譜面台、存在は知っていましたが、最近はなかなか新品がなく、あってもちょっと高価でした。
メルカリで偶然見つけ、即購入決定。
あまり使われていなかったのか、けっこう綺麗です。
丁寧に梱包されて届きました。

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この譜面台は、どういう時に使うかというと、お三味線の練習の時です。

お箏の楽譜は製本されているので幅が決まっていますが、お三味線の楽譜は製本されておらず、一枚一枚を少しずつずらして並べます。
そうすると、長い曲だと楽譜がだいぶ横長になり、譜面台の上に収まりきらないんですね。

こんな感じです。
両側が下に垂れてしまっていて、見づらいですね。
場合によっては、落ちてしまうこともあります。
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そういう時のために、今まではプラスチック段ボールを譜面台の上に載せたりしていました。
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で、今回入手した譜面台は、横幅が長いので、問題なく楽譜を載せることができます。
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少し荷物を移動して、置き場を確保しないと。

 
28 8月

モンブラン22

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

先日、あるルートから古い万年筆をいただきました。


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モンブラン22という万年筆で、1960年から69年にかけて製造されておりました。
当時の普及品で、持ち歩いて普段使いをするようなイメージの商品の様ですね。

この個体は、「Montblant 22」と記載されており、「22」の前に「No.」という記載がないので、前期型と思われます。ということは、1960年代前半の製品で、もう60才くらい。

表面には全体的にちょっと傷が見られますが、実用に支障はありません。
ピストン機構も生きていますし、ルーペでペン先を見ても、切り裂きが開きすぎていたり、ペン先がずれていたりしている様子もありません。

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ということで、使ってみようと思い、まずは洗浄。

ただ、年代を考えると超音波洗浄機を使うのも気が引けたので、数度水を出し入れし、ぬるま湯につけるということを数日繰り返しました。一日二回朝と夜、それぞれ数回水の出し入れをして、他の時間はずーっと水につけておきました。

最初は、水が紺色になりました。
インクはすでに空になっていましたが、以前の方は、青系のインクを使っていたのでしょう。
出てきた青が水になじんだから、ブルーブラックではないみたいだな、と素人ながらに考え、一安心。

数日経ち、出てくる水がほぼ透明に近づいて来たので、乾燥させ、インクを入れていました。
入れたインクは、モンブランのMystery Black

書き味は、ちょっと硬め。以前使っていた146に通じる書き味があります。
字幅は、思ったより細かったです。
入手したときに、「F」のシールが貼ってあったのですが、ほぼEFですね。

手持ちの他の万年筆と較べてみます。

一番上が、通常使っているペリカン。
二番目が、今回のモンブラン。若干色が薄いですね。
一番下が、手帳用に使っているセーラー。これが一番ざらつきがあったかな。
紙は、レイメイ藤井のリフィルで、罫は6.5mm。トモエリバーの紙を使っています。

2020-08-28 14.52.00
あ、年が「28」になってる(^_^;

これを使っていたであろう方を偲び、大切に使ってみようと思います。
楽しみが増えました。



 
ギャラリー
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