昨日平成27年7月5日、群馬県高崎市のアトリエミストラルにて、
「箏が繋ぐ世界 箏とギターによる和洋の出会い」を開催せていただきました。

今年の1月、同級生の声楽家に紹介され、アトリエミストラルさんのニューイヤーパーティーに参加させていただきました。
アトリエミストラルさんに関係する音楽家の方たちがたくさんあつまり、私も箏を持参して数曲演奏させていただきました。
そのことがきっかけとなり、アトリエミストラルオーナーの櫻井さんから、「邦楽の演奏を企画したい!」 という提案をいただき、今回の開催となりました。

普段あまり身近にない邦楽をたくさんの方に親しんでいただくために、洋楽の方との共演を行い、さらに邦楽本来の曲も楽しんでいただこうという内容となりました。 

心配されていた天気も崩れることなく、おかげさまで会場は満席となり、また、「和服でご来場の方にはプレゼントをご用意」とお知らせしたこともあり、着物や浴衣でご来場の方も多くいらっしゃいました。

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満席の会場の様子です。
オーナーの櫻井さんも浴衣を新調され、お客様の前でご挨拶。

第1部は、ギタリスト草場学さんによる、ギターの演奏です。
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・前奏曲3曲(作曲:ヴィラ・ロボス)
・日本の歌より(編曲:三宅榛名)
・リトマス・ディスタンス(作曲:吉松隆)

草場さんの美しくかつ力のある音が会場を魅了し、
完全に「草場ワールド」となりました。

第2部は、純粋な邦楽の古曲で構成しました。2曲とも江戸時代に作曲された曲です。

・吾妻獅子(作曲:峰﨑勾当、作詞:長堀丁々)
  箏:須藤幸子、三絃:鈴木創
・秋風の曲(作曲:光崎検校、作詞:蒔田雁門)
  箏:鈴木創

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今回の曲目解説は、箏や三絃の歴史から、演奏する曲がどのような位置付けになっているかという内容としました。ですので、ちょっと長かったかな、、、

第3部は、明治以降の邦楽曲と、ギター・フルートと箏の合奏です。

解説では、明治になり、宮城道雄先生が登場し、邦楽の世界に、伝統をベースとしながらも洋楽の影響を受けた曲を作曲し、新たな世界を切り拓いたことを説明させていただきました。
私も、和服から洋装に着替えての演奏です。

・五十鈴川(作曲:宮城道雄)
 箏:鈴木創

・機織る乙女(作曲:萩原朔太郎)
 ギター:草場学、箏:鈴木創

「機織る乙女」では、群馬が生んだ詩人、萩原朔太郎が音楽にかけた情熱を紹介し、マンドリンのために作曲した作品をギターと箏で演奏させていただきました。とても爽やかな素晴らしい雰囲気となり、弾いていても楽しかったです。

残念ながら、この時の写真が私の手元にありません、、、

・希望の朝(作曲:宮城道雄)
 箏:鈴木創、フルート:浅沼春香

・春の海(作曲:宮城道雄)
 箏:鈴木創、フルート:浅沼春香

2曲とも宮城道雄作品ですが、「希望の朝」は元々箏とフルートのために作曲された曲で、「春の海」は、尺八のパートをフルートで演奏しました。

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第3部では、和洋の合奏により、音楽の国境のなさ、広がりを表現し、今まで邦楽を聴いたことがない方でも、邦楽を身近に感じていただいていれば、幸いです。

アンコールでは、出演者全員で「たなばたさま」をほぼ即興に近い状態で演奏し、
ご来場のお客様にも歌っていただきました。

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そして、七夕間近であったことから、会場内には竹が用意され、
お客様は思い思いの願いを短冊に認めていただきました。

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演奏は、やればやるほど自分の未熟さを実感します。
今回の演奏で学んだことを今後の精進にいかし、
ますます勉強をしていかなければならないと、強く思いました。

ご来場の皆さま、共演者の皆さま、アトリエミストラルの櫻井さん、ご協賛いただいた「彦太郎」さんや関係の皆様方に感謝申し上げます。