みなさんこんにちは。群馬県前橋市の 箏曲家 鈴木創 です。

私たちが演奏させていただく曲を、作曲された年代に分類することがあります。
流派などによって異なりますが、私が属する流派では、だいたい以下の様な感じです。

・「古曲」もしくは「古典」:江戸時代に作曲された曲。
・「明治新曲」:明治時代に作曲された曲。古典に含む場合もあります。
・「宮城曲」もしくは「新曲」:宮城道雄先生が作曲した曲。明治42年から昭和31年。
・「現代曲」:宮城道雄先生以降の曲。

これ以外にも、洋楽やポップスや様々なジャンルの曲を邦楽の楽器で演奏することもあるので、そういった「その他」的な曲もあります。

これらの曲の中で、私が一番魅力を感じているのは、「古典」なんです。

でも、現代の様にエンターテイメントが派手になり、様々な音が溢れる時代になると、邦楽に触れた経験の少ない人にとって、古典は「わからない」「つまらない」「退屈」「何を歌っているのかわからない」などと思われてしまうことが多いんです。

ですから、私も含めて最近の演奏家は、合奏曲や洋楽の影響を受けている曲を演奏することがあります。そういう方が、盛り上がることがあります。私も、いただいた演奏の機会の中で、お客様に楽しんでいただくことを考えて曲を選ぶと、現代曲やポップスなどを入れることもあります。

古典曲は今の箏曲のいちばんの元なんです。それがなければ今がない。
「ウケがいい」ことと「やりたいこと」のどちらをやるのか、いつも悩みます
でも、来年は「やりたいこと」の「古典」に力を入れたいと考えております。

車や機械の音がない時代、マイクやアンプもありません。聞こえてくる音は、水の音、風のささやき、鳥や虫の鳴き声、そして人の発する足音や声だったでしょう。その中で、木と糸でできたお箏やお三味線の音が響く、そんな時代に紡がれた旋律の響きに、私は魅力を感じております。

「わからない」「つまらない」なら、どうすれば古典を楽しんでいただけるか
来年のテーマとします。 

注:一部編集しました。