みなさんこんにちは。
はじめちゃんこと、群馬県前橋市の 箏曲家 鈴木創 です。 

沢山の方から、「おことの楽譜ってどういうの?」と聞かれることがあったり、
また、楽譜をのぞき込むようにして見る方もいらっしゃいます。

そこで今日は、お箏の楽譜の読み方の基礎的なことを、お話しさせていただきます。 

まずはこの写真。
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これは、お箏を演奏者の視点で見た写真です。
お箏の糸は13本あり、遠い方から手前に向かって、一から十。そして、十一本目からは斗(と)・為(い)・巾(きん)と名前が付いています。
「一二三四五六七八九十斗為巾」です。

その糸の名前を、写真の右のところに記載しておきました。
実際のお箏に書いてあるのではありません。

ちなみに、糸を支えている白い道具は、「柱(じ)」といい、
これを動かすことで、糸から出る音を調節します。
右に動かすと音が高くなり、左に動かすと低くなります。

そして、楽譜には、弾く糸の名前が書いてあります。 
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私どもが使っている楽譜は縦書きです。
一つの四角が一拍となっており、右まで繋がっていない横線で、その一拍が上下に分かれています。
従って、その横線の上が表間で、下が裏間です。
この楽譜ですと、一拍に七の糸を一回弾くこと三回行い、四拍目の丸は休みです。

五線譜に例えると、この「七」一回は、四分音符に相当します。
もし、裏間にも音が記載されていると、八分音符となります。

特に指示がない場合は、親指で弾きます。

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この楽譜には、オレンジ色の丸を3つつけておきました。

右の丸の場所には、「3」と記載されていますが、これは指の指定です。
「3」は中指ですので、一の糸を、中指の爪で引きます。
ちなみに、親指の1から順番になっており、小指が5です。

左のオレンジ色の丸のところには、「オ」という字がみえるでしょうか。
これは、一緒に書かれている九の糸の、柱の左側を左手で押して、本来の音より一音高い音を出しなさい、という意味です。
因みに「ヲ」の場合は、「半音高い音を出しなさい」となります。
「押し手」という技法なのですが、初心者の方はなかなか苦労します。

真ん中の丸は、七の後にオが書いてあります。
これは、七の糸を引いた後に、七の糸の柱の左側を左手で押し、余韻の音を一音上げなさい、という意味です。

ざっくりと説明させていただきましたが、おわかりになりましたか?
疑問点などありましたら、どうぞご遠慮なくお問い合わせ下さい。

なお、お箏の楽譜は、一種類ではありません。いくつもの種類があります。
今回ご紹介させていただいたのは、私が所属する「生田流宮城派」の楽譜となります。

因みに、山田流の楽譜は横書きで、「一」を「壱」と表記したり、テンポや押し手などの表現方法が異なります。 
同じ生田流でも、裏間と表間の間の線がないなど、流派によって微妙な違いもあります。

次回は、お三味線の楽譜の見方をご紹介させていただきます。