こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

今日は、お稽古の時のお話しを。

お稽古の時に、門人さんが間違えると、良くある反応が、
「すいません」「ごめんなさい」と、誤ります。
そして、手を糸に付け、音を消します。

確かに、間違えると恥ずかしかったりばつが悪かったりする、その気持ちはよく分かります。

でも、間違うことって、とっても大切なのだと思います。

私は子供のころ、算数や数学の問題を間違えたときに、消しゴムで自分の計算や答えを消したことがありました。
その時、先生から、
「消しちゃだめだよ。なんで間違えたのかわからなくなるよ。」
と言われたことがあります。 

大切なことは、なぜ間違えたのかを検証することなんですね。
公式を覚え間違えていたのか、計算間違えをしたのか、数字を書き間違えたのか。
(まあ、私はそういった検証をよくしなかったのか、数学は苦手でした、、、😅)

お箏も同じで、例えば違う糸を弾いてしまったときに、なぜそうなってしまったのかを考えることが、次に繋がります。
・覚え間違え → 曲をもう一度覚え直す
・指や手の動かし方が悪い → 悪い癖を直す
・うっかりミス → 向けている意識が足りないので集中する
など、一つの間違えの裏には、いくつかの考え得る原因があり、その原因によって何を改善していくかを検証でき、そこに向上があります。

もちろん間違えないことがいいのですが、最初から間違えずに弾ける人なんていません。そんんな人ばかりでしたら、私たちの仕事なんか要りません。

間違えたら、その原因を検証し、改善することです。
そして、それを行うのが、お稽古の場です。


間違っても、恥ずかしがらないで下さい。
そこに、向上の芽があります。