こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日3月9日は、高崎芸術劇場でお能を見てきました。
お付き合いのある高崎市の能楽士、下平克宏さんの公演です。

演目は、高崎市が舞台となっている「鉢木」です。

2021-03-09 17.35.34


今回は、本当に素晴らしい席を用意していただけました。
最前列のほぼ中央で、演者さんが舞台の一番前まで来ると、2メートルくらいしか距離がありません。

表情、息遣い、喉の動きまでわかります。

お能は、構成がシンプルであるがこそ、感じることがあります。

例えば、鼓の音一つで、空気が変わります。
舞で、「鉢木」の武士の誇りが伝わってきます。
表情の変化で、感情の動きが伝わります。

登場人物にはなれませんが、演じるということは、その登場人物の心のあり様や感情を伝えます。

能は、言葉も少なく、古い言葉です。音楽も、笛と小鼓と大鼓、それに謡。
本当に最小限の動作などで、空気を変え、感情を伝えます。

音楽に置き換えて考えながら、人間の表現の一つの境地を感じました。

 2021-03-09 13.35.30