第78回美登利会 : 箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

第78回美登利会

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は、昌賢学園まえばしホール（前橋市民文化会館）で開催された「第78回美登利会」にお伺いしました。

三代目若柳吉駒先生が主催される日本舞踊の会で、昨年は地方として出演させていただきました。

前半が直派若柳流でお勉強をされている皆さんの踊りなのですが、出演の皆さん、本当に精一杯頑張っていらっしゃいます。

特に、名取りの皆さんの舞台は素晴らしく、大道具も何もなく、扇だけで大自然を表現する舞台には強い感銘を受けましたし、華麗な衣装と鐘がないのにあると連想される舞台は、ベテランの技を目の当たりにしました。

後半は、「第3回三代目若柳吉駒リサイタル」。

司会は、元NHKアナウンサーの葛西聖司さん。ご自身の深い知識に裏付けされた、見どころがわかり、かつ会場を盛り上げるトークは、もうこの会にはなくてはならないです。

そして、吉駒先生の、わずかな所作や顔の動きなどで場の空気を作る踊りや、笑いを誘う場面のある犬役との歌舞伎踊りへの挑戦など、まだまだチャレンジする姿勢が表れていました。

そして、人間国宝五代目中村富十郎さんのご子息、中村鷹之資さんは「供奴」を素踊りで踊られ、それは舞台に引き込まれる思いでした。

踊りを盛り上げる長唄・三味線・お囃子・笛も総勢15名が出演しております。

改めて、美登利会の歴史の重みを感じ、そして昨年その舞台に立たせていただいたことに、感謝を感じました。

美登利会が、今後もその歴史を紡がれていかれますことを、お祈りいたします。