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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

想い

11 3月

震災から10年。自分が果たすべき役割。

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は、否応もなく10年前を思い出します。

地震が発生した時は、前橋市のけやきウオーク近くの路上の車の中で、信号待ちをしておりました。
突然揺れだし、最初は車の故障を、次に風を疑いました。
地震であると認識したのは、ラジオから流れる声です。

所々信号が消えた道を運転し、用事を済ませ、当時の勤務先に戻りました。

建設会社だったので、お客様の会社から連絡が入ったり、逆に心配な現場を回ったりと、様々な緊急対応に追われたことを思い出します。

当日の夜は、自宅が停電しており、マンションの9階までペットボトルに汲んだ水をもち、階段で上がりました。

やがて、お客様が所有している仙台市内の建物の建て替え工事に関わることになり、しばしば東北へ赴き、その際に津波が来た地域にも足を運びました。

その仙台市内の工事は、「民間企業が自力で行う復興再建事業」として、テレビにも取り上げられました。

その時は、建設会社の社員でしたので、お客様の依頼を請けて少しでも社会資本整備の復興に取り組むことが、自分の役割と考えていました。

今、音楽を生業としていて、自分が世間に対して果たすことの役割はなんだろうかを、改めて考えます。

文化や伝統の伝承でしょうか?

それもあるでしょう。

では、日本の伝統音楽ができることは何なのでしょうか?

音楽は、人の心を癒したり、穏やかにする力があります。

でも、私は作曲者ではありませんし、地歌の世界の歌詞は、その場で聞いてすぐに理解できる内容ではありません。それが、聞いている人に伝わるのでしょうか?

ふと、先日見に行ったお能のことを思い出しました。

お能のセリフや謡の言葉も、知識がなければその場で理解できる内容ではありません。
でも、内容は伝わってきたし、私の中には静かな高揚感がありました。 

そう、言葉は大切ですが、言葉があることに思考を留まらせてはいけないのかもしれません。

何が伝えたいのか、その大きなものを体全体で表現する、それが私たち表現者のすべきことなのかもしれません。

自分の全てをそこに出す。そのためには、曲の全てを体の芯に取り込んでいく。

そして、聞いている方の心に届け、全てを浄化する様な気持ちになっていただく。
その結果、心が穏やかになり、明日からの生きる力になる。それが、表現者の役割でしょう。

技術のその先の境地を目指します。 
4 2月

日々の心がけ

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

なりたい自分になる、そう願っています。

でも、こうなりたいという姿に向かっていても、急いでいるときや咄嗟の時に、悪い部分が出てしまいます。

そういう時に、なりたい姿に多少でも近づいているというのは、体にそれが相当しみこんでいないと難しいですよね。それか、意志や理性の力がしっかりとしていて、自分をコントロールできていないとだめ。

無意識の自分を変えるには、意識的なことを常に続けて行くことが必要でしょう。

これは、芸にも言えること。

なぜ自分のなりたい姿があるかというと、やはり芸を良くしたいから。

自分の所作や立ち居振る舞いも、芸に通じる。
それらは、別々のものでなく、渾然一体となっているのだろう。 
21 9月

9年間お疲れ様でした

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

9月21日をもって、前橋市のまちなか、千代田町にある知人のお店が閉店しました。 

そのお店は、Cafe Frida(カフェフリーダ)です。

開店から9年。
まちなかで9年間も飲食店を継続したことは、とってもすごいことです。

店主の池下さんとは、長いお付き合いです。

直接の付き合いは、池下さんと私が、お互い建設会社の社員として同業者だった頃から。
おそらく、私が前橋に戻ってきた27歳くらいの時からでしょう。

それ以前から、家同士や会社同士の付き合いはとっても深く、
お互いの会社は、古塩松蔵さんという同じ親分の元から、兄弟分の様に独立しました。

池下さんのご両親の仲人は私の祖父母で、私の祖父母は池下さんの身内の方を下の名前で呼んでいました。それくらい近い仲なんですね。

池下さんと私は偶々小学校・中学校が同じで、池下さんの妹さんが、私の一学年上にいらっしゃいました。

建設会社にいたときも、お互いにそれぞれの会社の創業一族で唯一の若手だったのにもかかわらず、いろいろとままならぬことがあり、私は勝手に池下さんにシンパシーを感じていました。

その後、池下さんは建設会社を退社。その時の私は、同業の中で同じ様な想いをしていた池下さんが業界を離れたことに、とてもショックを受け、孤独感を感じていました。

準備期間を経て、池下さんはCafe Fridaを開店。
私もしばしば訪れ、話しを聞いてもらったり、池下さんの話しを聞いたり、けっこう精神的に落ち着く時間を過ごしていました。

鉄子さんとの出会いもCafe Fridaでした。
コンニャクを日常の食生活に取り入れて欲しいというこんにゃく会社の社長さんが企画した「こんにゃく宴会」に参加し、その時に鉄子さんと出会ったのです。

閉店の前日の夜は、私たち夫婦は、Fridaにお邪魔して時を過ごしました。

2020-09-20フリーダ


私が会社を辞めるときにも、池下さんにはいろいろ話しをさせてもらいました。

建設会社を辞め、自分のやりたい道に進む。
その意味では、池下さんと私は、同じ様な流れを歩んでいるのかもしれません。

Fridaが閉店してしまうのは、とても寂しいです。
でも、池下さんには新しい仕事のオファーが来ていて、10月からそちらの仕事に従事されます。
池下さんのことですから、その仕事でもきっとご活躍されることと思います。

新しい仕事が落ち着いたら、一緒に一杯やりたいですね。

2020-09-21 18.34.38






 
30 8月

ネット配信について私の考え

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

今日は、ネット配信についての私の考え方をお話しさせていただきます。
あくまでも、私一個人の考えとしてお読み下さい。

コロナ禍における演奏家や表現者の発信手段として、ネット配信が注目されており、実際に取り組んでいる方もいらっしゃいます。
しかし、私は、ネット配信にはあまり積極的ではありません。

いくつかの理由があります。

まずは音の問題。
私が和楽器を演奏する際に大切にしていることは、楽器の生の音を聴いていただくことです。
ですので、自分で企画をする演奏会は、マイクなどを使わずに、楽器のそのままの音を聴いていただいています。
なぜなら、お箏やお三味線、尺八は、ほとんどの部材が自然でできているからです。
マイクを通すと、お客様の耳に聞こえているのは、スピーカーの音なんです。
同様に、ネット配信ですと、スマホやパソコンのスピーカーに音を依存してしまい、聴いて下さる方が、どんな音で聴いているのかわからず、それは楽器本来の音と違うのではないかと思うのです。

次に、「空気」や「場」の問題。
「音楽を聴きに行く」という時、普段よりちょっとお洒落をして、着物を着たりして、「わざわざ」会場まで足を運んでいただきます。
私の企画の場合は、古民家だったり、カフェだったり、日本家屋だったりと、演奏のイメージに合った会場を選ぶことが多いです。場合によっては、お香を焚いたり、お抹茶を飲んでいただいたりすることもあります。
音楽を聴きに行くことは、そういった「非日常の時間」を感じていただく行為であり、音だけでなく、会場や庭園など、全てが一体となって「空気」や「場」を感じていただくことなのだと考えています。
ネットですと、大げさに言えば、パジャマで寝っ転がって聴くことも可能です。
そうすると、私が感じていただきたい空気が伝わらないと考えています。

そして、「手応え」の問題。
会場でリアルに演奏を聴いていただいていると、お客様の息づかいや空気感で、お客様と演奏者の一体感が生まれたりします。
ネットのライブ配信で演奏をすると、その時の会場の空気感というものが生まれません。
ですので、ネット配信は、「空気から学ぶ」ことが困難で、充実感や手応えを感じることがないんす。

そんなことから、私はあまりネット配信をしておりません。

ただ、ネットの活用として、ブログやLINE公式アカウントでは、私が考えていることや、私のプライベートのこと、そして邦楽に関することなどを日々発信しています。
それは、私自身や邦楽のことを身近に感じ、知っていただきたいからなんです。
そして、演奏会などができるようになったときは、ぜひ直接生の音を聴いていただきたいんです。

でも、ちょっと迷っています。
音楽の役割(特に楽器の生の音を聴いていただく音楽)は、人の心を癒やし、穏やかにすることです。
今の様に、多くの方が不安を感じたり、イライラしている時に、音楽を届けなくても良いのか、という葛藤もあります。

ですので、雰囲気や設えがちゃんとした部屋で演奏し、その動画をアップしておくというのは、一つの方法としてやってもいいかな、という考えも持っています。

LINEの公式アカウントは、こちらからどうぞ。
LINE

 
20 5月

日常に近づくけど、、、

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

お稽古場でのお稽古を再開して数日。
門人さんとの間には、透明のシートをかけ、もちろんマスクを着用しています。

やはり、音色や爪の糸への当て方など、オンラインではカバーしきれない部分も対面では見ることができます。
でも、オンラインで気づいたお稽古方法が、まだ対面のお稽古で実践できず、それは私が学ぶべきこと。


2020-04-13 15.56.09
 
夜、自宅に帰る時に、車でお稽古場の近所を一回りすることがあります。
徐々に、営業を自粛していた飲食店なども再開し始めています。
灯りがついていなかったところが明るくなるのはいいこと。

その意味では、徐々に、かっての日常に近いところに向かおうとしているのでしょう。

でも、感染症のことを考えると、密は避けなければならない、、、
どうすれば良いのか、複雑な思いです。

8月下旬に企画していることがあるのですが、
もう、中止の判断をすべきなのか、ぎりぎりまで判断を伸ばすのか、悩みます。

ある程度はいろいろな活動を再開しなければ経済も回りません。
でも、感染症を考えると、どうしても保守的に考えざるを得ない、、、
答えがわかりません。

今年は社中のみなさんとバス旅行をする予定があるのですが、
それも、実施すべきなのか悩んでいます。
 
見えないウイルス、見えない未来。
でも、少しでも経済活動も行わなければならないし、
人と人とのコミュニケーションを復活させたい。
 
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