こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

新型コロナウイルスの影響で、演奏の中止や、お稽古オンラインへの移行、それができない門人さんへの対応の検討など、今までとは異なる状況への対応で、いろいろと戸惑いがありました。

また、「いつまでこの状況が続くのだろう」という言いしれぬ不安感もあります。

一方で、「秋にはこの企画をやろう!」「門人さんとはこのイベントをやろう!」など、コロナの影響が終息したことを前提とすることを考えたりと、前向きになろうともしています。でも、その中で「これ、できるんかな?」という疑問もむくむくとわき上がってきていたりします。

そんな安定していない思考の中、「人類にとっての音楽の必要性」「音楽を仕事としている自分の存在意義」なども考えてしまいます。

音楽は衣食住の様に、生きるために絶対必要なものではないかもしれません。
いわゆる、「不要不急の外出」に当たってしまいます。

自分がやっていることは、社会的に意味があるのか、世の中のためになるのか、そんな疑問もわいてきてしまいます。

そういうことがぐるぐると頭の中をめぐっていると、鉛の塊の様な物体に脳の一部が支配された様な感覚に陥り、心も淀みがちです、、

でも、昨日届いた「ノイエスだより」の一文に心が救われました。

その文章は、筆者が今の時勢の中で感じていることなどを綴っており、途中でちょっと暗い話になってしまっています。
そこで、
「こんな時は、音楽を聴いて心を豊かにしたい」「こんな時だからこそ音楽は心の薬になる」
と書かれています。

この文章が、どんなに私の心を救ってくれたか。
灰色の闇の中で前も後もわからずにもがいている中に、細くても鋭く明るい光明が差したかの様に感じました。

やっぱり音楽は、人の心を豊かにするものなんだ。
改めて、人の心に寄り添い、人を幸せにする音楽を奏でられるように、人格・技術共に磨いて行かねばならないことを認識しました。

※「ノイエスだより」とは。
前橋市元総社町にある「朝日印刷工業」が発行しています。同社は印刷関係からデータ管理・インターネット関連のサービスなどを提供しておりますが、ギャラリーをお持ちになり、文化振興活動にも力を入れています。