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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

春の海

4 2月

氷川きよしさんの「群青の弦」

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

以前のブログでもお伝えしましたが、氷川きよしさんの新曲、「群青の弦(いと)」が発売になりました。

この曲は、宮城道雄先生を題材にした楽曲とのことで、早速Amazonで予約。昨日届きました。

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尺八とお箏を思わせる音で前奏がはじまり、やがてオケのあと、氷川さんの歌が始まります。

氷川さんの透明感のある伸びやかな声、とっても綺麗ですね。

歌詞ですが、宮城先生のご生涯を研究されていることがわかります。
幼い頃にお母様との別離を経験し、そして視力を失っていく。
その中で箏の道に進み、真冬の寒稽古で千遍弾きの修行。
そんなことがうたわれています。

いいな、と思うのが3番の、
「一つの真実(まこと) こころざし 守り通して 天命(さだめ)を生きる」
というところ。
生き方の理想ですね。
ひょっとしたら、氷川さんも「一つの真実 こころざし」を、もっと表現したいのではないでしょうか。

そして、「群青」が何を象徴しているのでしょうか?

盲人だった宮城先生の視覚世界、夜まで修行に明け暮れたその夜空、そして「春の海」で謳った海の色、なのかな?

そして、宮城先生にも幸せな明るい時があったはず。一つは「春の海」に象徴される名曲を数多く生み出したこと。

今回の様に、没後70年近く経過しても、人気歌手の新曲に選ばれる宮城先生は、やっぱり偉大ですね。

氷川さん、この曲をテレビなど、今年いっぱい、いろいろなところでたくさんの方に届けてください!

そして、お休みを経て、氷川さんが氷川さんらしく、生きていけることを願っております。




 
13 11月

11月27日の演奏曲目について③

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

11月27日の「歌と邦楽器によるコンサート 祈り、想ふ」の演奏曲目についての3回目です。

1回目は、ユーミンや中島みゆきさんの曲について、2回目は、群馬や前橋に関係した曲についてお話をさせていただきました。

3回目の今日は、お箏らしい曲も演奏するので、その曲目についてお話させていただきます。

一曲目は「秋風の曲」。

江戸時代後期に活躍した光崎検校の作曲です。
題材は、玄宗皇帝と楊貴妃の物語、白楽天です。

玄宗皇帝は楊貴妃を寵愛するあまりに政治が疎かになり、 安史の乱を招きます。
反乱の中で、皇帝は寵妃の殺害を命じざるを得なくなります。 
反乱が落ち着き、皇帝たちは都に戻りますが、半軟禁状態に置かれ、そこには愛した楊貴妃はいません。

それを当時の日本語で謳っております。
お箏の調子(チューニング)はこの曲のために作られた特別のもの。
華やかさと寂しさ虚しさを同時に感じる大曲です。

失った大切な人を想う曲です。

もう一曲は「春の海」。
宮城道雄作曲作品で、お正月は誰でも耳にするあの曲です。
でも、テレビなどで流れるのは冒頭部分で、なかなか全曲をお聴きいただいたことはないのではないでしょうか。 
「新年」というわけではないですが、来年はいろいろなことが再始動することを願い、演奏いたします。 

まちなか音楽祭オモテ
 
27 9月

半年ぶり足利市での演奏が終わりました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

ブログでもお話しさせていただきましたが、名草イワナパークでの「夏の名残の和楽器演奏会」が無事に終了しました。

屋外での演奏ということで、天気が大変心配されました。
前日は降ったり止んだり。
当日もたまに霧雨の様な小雨が。
会場に向かう車もけっこうワイパーを使い、一時的には雨が止んだものの、会場に近づくにつれてまた雨が降ってきました。

おまけに、けっこう会場が山奥と言うこともあり、道幅も徐々に狭くなり、「本当にここでいいの?」という不安な気持ちも増してきました、、、、
さらに、最後の曲がり角に気づかずに直進してしまい、ナビの画面に「〇〇峠」と表示されるほどの山奥に入ってしまったし、、、

なんとか無事に会場に着き、セッティング開始。
リハーサルの時には徐々に雨もあがり、やがて空も明るくなってきました。

最初に、足利市を拠点とする和太鼓集団「黎明座」のメンバーが、会場を練り歩き、そして特設ステージで演奏。会場にいらした皆様の注目を集めていました。

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その後、箏曲の順番。
私共は二組目。

最初が山田流黒崎喜子さんのソロ、その次に私のソロ、最後に私共二人の合奏。
合奏は、「春の海」の合奏を演奏しました。
今回の「春の海」は、尺八のパートをお箏にアレンジしたパートを黒崎さんが演奏するというバージョンで、私も初体験でした。

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そしてその後、もう一度黎明座が太鼓と笛で華やかに締めくくって下さいました。

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演奏環境は、沢山の高い木々に囲まれていて、目の前には小川が流れています。
今日は風もなく、気温もちょうど良く、演奏しやすい環境でした。

今回はマイクを使いましたが、音が自然の環境の中に溶け込んでいくような感覚になりました。

私にとっては、コロナの影響もあって2月以来の演奏ということもあり、演奏の機会をいただけたことに、大変感謝いたします。

主催の皆様や、お手伝いしていただいた皆様、黎明座の皆様、会場の皆様などに、御礼申し上げます。

名草イワナパークのWebはこちら
黎明座のWebはこちら




 
20 1月

小学校で授業をしました!

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

今日は、高崎市の小学校を訪問し、授業をさせていただきました。

現在、文部科学省の指導要領で小学校5年生か6年生で和楽器を扱うことが規定されております。
その関係でしょうか、ある小学校5年生の音楽の教科書には、お箏や尺八のこと、宮城道雄先生のことなどが取り上げられています。

今回は、私と尺八の方の2名で訪問し、5年生2クラスを対象に、1時間目はお箏と尺八の歴史や概要をおはなしして、演奏も聴いていただきました。2時間目は、「さくらさくら」を実際にお箏で弾いてもらいます。

尺八は、古典本曲の他に、「千本桜」や「パプリカ」も聴いてもらいました。みんなの反応もいいですね。

生徒さんたち、一生懸命にこちらに集中して話しを聞いてくれて、
「あんまり触ったことがない楽器に触ることができた」
「最初は難しかったけど、段々弾けるようになった」
などの感想を言ってくれました。
体験の時は、「もっとこうするんだよ」とか、教え合ったりしています。

また、みんなが弾いている姿を見ると、お箏の経験がない人が、どういう手の形をする傾向があるのかもよくわかりました。

このブログをご覧になっている学校関係の皆様、もし和楽器の授業でお困りの場合、お気軽にお問い合わせ下さい。

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前半のお話し。学生時代に塾の講師のアルバイトをやっていた時のことを思い出しました。
パワーポイントのデータは私が準備。

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何曲か演奏を聴いてもらい、最後は「春の海」をお箏と尺八で合奏しました。

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お箏が全部で7面。2面は以前学校が準備し、3面はある方が寄贈して下さり、その際に私もお手伝いをさせていただきました。あと2面は、私が持ち込みました。
 
25 6月

増上寺で行われた宮城道雄先生の浜木綿忌に参列

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

今日、6月25日は、私が所属する宮城社・宮城会の創設者で、「春の海」などの作曲者として名が知られている宮城道雄先生のご命日です。

昨年に引き続き、東京芝の増上寺で行われた法要に参列させていただきました。
今年で64回忌となります。


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宮城道雄先生の命日には「浜木綿忌」という名前が付いており、法要の後に開催された「浜木綿忌のつどい」にも参加させていただいました。

凡そ150名の関係者がいらっしゃり、食事の後には生前の宮城道雄先生が映画の中で演奏されている映像を編集したものも放映され、宮城道雄先生の演奏する手元を拝見することができました。

先生に芸道精進をお約束し、前橋に戻ってきました。

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ギャラリー
  • JR前橋駅前イルミネーション点灯式
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