こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

毎週水曜日、まえばしCITYエフエムで放送されておりますはじめの「まえばし心の旅」を、こちらでも公開いたします。

今回は、前橋のシンボルの一つでもある、臨江閣を取り上げました。

ラジオで放送された音声データは、こちらからお聞きください。 

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2020-10-18 18.37.41のコピー


利根川に臨み、堂々とした佇まいを見せる臨江閣。国から重要文化財の指定を受け、夜に なるとライトアップをされている。空襲などにより古い建物が少ない前橋の中で、明治から 残る臨江閣は、その規模や歴史から、前橋のシンボルと言ってもいいだろう。


子供の頃から、別館の2階の大広間に偶に行っていた。お箏を弾いていたから、合奏練習 やちょっとしたおさらい会などで使っていた。2階に上がる階段は、子供にとっては圧巻の スケールだった。⻑く太い柱に圧倒された。その頃は、ずーっと、別館が臨江閣のメインと 思い込んでいた。大人になって、本館の存在や、建築好きということもあり、その存在の意 味に気づいた。


皇族も宿泊し、萩原朔太郎の結婚式も開かれたという。また、明治の県令楫取素彦も、建 築中の現場を訪れていたのかもしれない。ひょっとしたら、そういった人たちと同じ景色を 見て、同じ床の上を歩き、同じ柱に手を触れたかもしれないと考えると、自分と歴史上の人 物が、臨江閣を通じて急に繋がった様に感じる。
 

「江(かわ)に臨む」との名前の通り、目の前には利根川が流れる。そして、裏手には風 呂川も流れている。本館一階の和室は、部屋から利根川が見える様に、床の間の横が大きな ガラス戶になっている。本来の建築形式ではなかなかあり得ない作りだ。ガラスも当時のも のが多く、外の景色が若干歪んで見える。また、使っている木材などは、現在ではなかなか 手に入らない大きな一枚板などがあり、貴重だ。縁側を歩き、外を眺めると、なんとなく自 分が、大名や県令にでもなった様な気がしてくる。


平成の大修
に、たに補強修で取りけた木材は、来ある木材と塗装の色を えなかった。最初見た時は、「こんな不揃いなげはおかしい!」と思ったが、後日オ リジナルの木材と修で追加した木材を別がく様に、えてその様にしてある」という プトをき、自分の明をじるとに、そのプトに得した。そういった専 門家技術者努力によって、臨江閣が 100 年以上、その姿えずにいるのだろう。


今年
1月、箏曲・尺八・日舞踊公演を臨江閣の本館で行った。舞・音、そしてそれ をむ空間。てが一された和の空気にたされた。ドによって一味も 味もわる。えれば、とおえが、料理の味をてる。もまたり。 臨江閣は、建物や都市緑フェアで整備された庭園などのは素らしい。の様に本文 化にわるや、多くの前橋のが供し、臨江閣をけて行きたい。

まあ、そんなしく考えなくてもいか。縁側からや景色を眺めるのもいし、に、 外から建物を観察するのでもい。平成の大修によってしいを得た臨江閣、そこに魂 を入れるのは、前橋にいる、たちだ。


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放送日:令和 
3 年 6 月 17 日