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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

群馬交響楽団

25 12月

前橋第九合唱団演奏会

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は、鉄子さんと、「前橋第九合唱団第49回演奏会」に行ってきました。
会場は、群馬県民会館(ベイシア文化ホール)です。

オーケストラに群馬交響楽団、指揮は現田茂夫氏、ソリストには盛田麻央さん、石井藍さん、伊藤達人さん、そして地元前橋出身の今井俊輔さんをお迎えしております。そして、合唱は「前橋第九合唱団」です。

第九に込められたと思われるベートーベンの希望や、フランス革命などの当時の時代背景を想像しながら、現田さんの穏やかだけど時にはアグレッシブな指揮、群響の調和のとれた音、そしてソリストの歌を堪能しました。

そして、今回のコンサートは、特別な意味があると思います。

昨年はコロナによって中止となり、今年もおそらく満足な練習を十分にできたとは言い切れないかもしれないでしょうし、参加団員も例年に較べて少なかったでしょう。

コロナ対策も試行錯誤を重ねたでしょう。ステージ上には透明のパーテーションを立て、客席も前の方数列はお客さまを入れず、オーケストラの方も多くの方がマスクを着用しての演奏。もちろん、お客さまの連絡先の把握や、検温に消毒、終演時の誘導など、さまざまな対策が行われていました。

そして、会場の群馬県民会館も、群馬県の方針により、閉鎖されるかもしれませんでした。もし閉鎖されていたら、練習会場と、十分なキャパシティのある本番の会場は確保できませんでした。私も第九合唱団のみなさんと共に活動をしたので、そこの不安な思いは十分承知しております。

今回のコンサートのサブタイトルは、「苦悩を突き抜け、歓喜に向かおう!」です。

まさに、コロナや会場といったさまざまな苦悩を突き抜け、歌い上げた歓喜を実現したと感じました。

ほんとうにいろいろな問題をクリアし本番の実現にたどり着けた、舞台に乗っている方や関係者一人一人の想いがまとまって一つの音楽になって私に届き、私は心を動かされました。

どんなことがあっても、人間に音楽は必要です。
そして、音楽を奏でる会場も必要です。

年末のひととき、そんなことを実感したコンサートになりました。


 
22 8月

群馬の文化。止めてはならない。

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日、数人の音楽関係者で打ち合わせを行いました。
その中の雑談で、ある方がお話をされたことが、印象に残っています。
その内容は、

「祖先の記録を見たら、昭和20年9月に身内があつまり、 今後の日本のあり方を議論し、文化で生きていくべき」という議論をしたとのこことです。

昭和20年9月といえば、まだ戦争が終わって1ヶ月経つか経たないか。
前橋の中心部は焼け野原で、人々は食うや食わずかの状況だったでしょう。

これを聞いて思い出した2つのこと。

前橋に今でもある邦楽や日本舞踊の団で、「温故和楽会」という会があります。
私も事務局員として、勉強をさせていただいております。
この団体も、聞くところによると戦後すぐに呼びかけが始まり、昭和22年11月には第一回の演奏会を、群馬会館で開催しております。

創立の趣旨には、「邦楽という伝統芸能を通じ、民心を癒し荒んだ風潮を是正し、文化国家建設という祖国復興の一助としたい」と書かれています。

もうひとつは、群馬交響楽団、いわゆる群響です。
群響は、昭和20年11月に、「高崎市民オーケストラ」として発足したのが、そのはじまりです。

群馬県民は、地方都市にオーケストラがあるのが当たり前の様に感じておりますが、これは全国的にも稀有なことなんですね。そして、移動音楽教室などで、音楽の裾野を拡げた功績は、極めて大きなものがあります。

こういったことを鑑みると、群馬の先人たちは、戦後というまだ生活も生命も安定していない時に、文化をもって人心を癒し、祖国復興に繋げようと言う高い志を持っていたことがわかります。

文化や音楽の世界の端くれに身を置く一員として、ウイルスとの世界大戦といってもいい今の時代に、先人の志を受け継ぎ、世のため人のためになる動きを止めてはならないという想いを、改めて強くしました。

前に進みます。

※本記事は、投稿が23日の朝になってしまいました。

 
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