みなさんこんにちは。
はじめちゃんこと、群馬県前橋市の 箏曲家 鈴木創 です。
さて、昨日は外出のレポートをさせていただきましたが、またお三味線の話しに戻ります。
今日の最初のお話しは、演奏の時に必須な撥です。
以前も申し上げたとおり、お三味線の撥は、そのジャンルによって大きさや厚み等の違いからかなりの種類があります。
私共は、数ある撥の中で、津山撥の七寸八分という規格のものを使っております。
名前の「津山撥」というのは、津山検校という方が改良したことに由来する名前で、
七寸八分というサイズは、長さです。略して「七八(しちはち)」と呼んだりすることもあります。
実際に、私の撥のサイズを測ってみると、長さが凡そ24cmで、撥先の開きが約13cm。
長さが、ほぼ七寸八分(23.4cmくらい)ですね。
こんな感じで握り、下の写真の様に弾きます。
インカメラの自撮りのため、アップですいません、、、
下の写真をご覧下さい。
右の撥は真っ白ですね。これは、象牙製です。主に舞台の本番などで使います。
左の撥は、白い部分が象牙で、先が鼈甲です。これは普段のお稽古などに使います。
この撥は、断面で象牙を継いで有り、大きな象牙を使っていないため、その分若干安価なものです。
これ以外にも、白い部分がプラスチックで、先が鼈甲の撥もあります。多くの方は、これを使っています。
下に敷いてある白い紙がA4サイズです。大きさの感じの参考までに。
使わないときは、撥先に「撥さや」と呼ばれるカバーを付けて、保護します。
下の写真が、撥さやを付けたところです。
津山撥の形状としての特徴ですが、途中から撥先に向かって急速に薄くなっています。
下の写真で、段がついているところから先の形状をご覧になって下さい。
長唄の撥などは、段がなく、撥先から一番下の部分までスロープ状になっています。
なぜこういった形状かというと、しなりやすくするためです。
地歌はお座敷芸ですので、落ち着いたひびきのある音を求めます。
ですので、重い撥をしならせて音を出すことが大切なんですね。
素材も、やはり象牙や鼈甲を使うのは、しなるからなんです。
現代の技術をもってしても、人工で変わる素材はありません。
安いプラスチックの撥がありますが、しならず、音も硬く、お三味線がかわいそうになってしまいます。。。
もし皆さんの身近にお三味線をされている方がいらしたら、
撥などの道具を見させていただくと、私共地歌との比較ができて面白いかもしれません。
そろそろお三味線のことを多くお話しさせていただきました。
次回は、お三味線や素材の現状についてお話しさせていただく予定です。
はじめちゃんこと、群馬県前橋市の 箏曲家 鈴木創 です。
さて、昨日は外出のレポートをさせていただきましたが、またお三味線の話しに戻ります。
今日の最初のお話しは、演奏の時に必須な撥です。
以前も申し上げたとおり、お三味線の撥は、そのジャンルによって大きさや厚み等の違いからかなりの種類があります。
私共は、数ある撥の中で、津山撥の七寸八分という規格のものを使っております。
名前の「津山撥」というのは、津山検校という方が改良したことに由来する名前で、
七寸八分というサイズは、長さです。略して「七八(しちはち)」と呼んだりすることもあります。
実際に、私の撥のサイズを測ってみると、長さが凡そ24cmで、撥先の開きが約13cm。
長さが、ほぼ七寸八分(23.4cmくらい)ですね。
こんな感じで握り、下の写真の様に弾きます。
インカメラの自撮りのため、アップですいません、、、
下の写真をご覧下さい。
右の撥は真っ白ですね。これは、象牙製です。主に舞台の本番などで使います。
左の撥は、白い部分が象牙で、先が鼈甲です。これは普段のお稽古などに使います。
この撥は、断面で象牙を継いで有り、大きな象牙を使っていないため、その分若干安価なものです。
これ以外にも、白い部分がプラスチックで、先が鼈甲の撥もあります。多くの方は、これを使っています。
下に敷いてある白い紙がA4サイズです。大きさの感じの参考までに。
使わないときは、撥先に「撥さや」と呼ばれるカバーを付けて、保護します。
下の写真が、撥さやを付けたところです。
津山撥の形状としての特徴ですが、途中から撥先に向かって急速に薄くなっています。
下の写真で、段がついているところから先の形状をご覧になって下さい。
長唄の撥などは、段がなく、撥先から一番下の部分までスロープ状になっています。
なぜこういった形状かというと、しなりやすくするためです。
地歌はお座敷芸ですので、落ち着いたひびきのある音を求めます。
ですので、重い撥をしならせて音を出すことが大切なんですね。
素材も、やはり象牙や鼈甲を使うのは、しなるからなんです。
現代の技術をもってしても、人工で変わる素材はありません。
安いプラスチックの撥がありますが、しならず、音も硬く、お三味線がかわいそうになってしまいます。。。
もし皆さんの身近にお三味線をされている方がいらしたら、
撥などの道具を見させていただくと、私共地歌との比較ができて面白いかもしれません。
そろそろお三味線のことを多くお話しさせていただきました。
次回は、お三味線や素材の現状についてお話しさせていただく予定です。