こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

先日、あるルートから古い万年筆をいただきました。


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モンブラン22という万年筆で、1960年から69年にかけて製造されておりました。
当時の普及品で、持ち歩いて普段使いをするようなイメージの商品の様ですね。

この個体は、「Montblant 22」と記載されており、「22」の前に「No.」という記載がないので、前期型と思われます。ということは、1960年代前半の製品で、もう60才くらい。

表面には全体的にちょっと傷が見られますが、実用に支障はありません。
ピストン機構も生きていますし、ルーペでペン先を見ても、切り裂きが開きすぎていたり、ペン先がずれていたりしている様子もありません。

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ということで、使ってみようと思い、まずは洗浄。

ただ、年代を考えると超音波洗浄機を使うのも気が引けたので、数度水を出し入れし、ぬるま湯につけるということを数日繰り返しました。一日二回朝と夜、それぞれ数回水の出し入れをして、他の時間はずーっと水につけておきました。

最初は、水が紺色になりました。
インクはすでに空になっていましたが、以前の方は、青系のインクを使っていたのでしょう。
出てきた青が水になじんだから、ブルーブラックではないみたいだな、と素人ながらに考え、一安心。

数日経ち、出てくる水がほぼ透明に近づいて来たので、乾燥させ、インクを入れていました。
入れたインクは、モンブランのMystery Black

書き味は、ちょっと硬め。以前使っていた146に通じる書き味があります。
字幅は、思ったより細かったです。
入手したときに、「F」のシールが貼ってあったのですが、ほぼEFですね。

手持ちの他の万年筆と較べてみます。

一番上が、通常使っているペリカン。
二番目が、今回のモンブラン。若干色が薄いですね。
一番下が、手帳用に使っているセーラー。これが一番ざらつきがあったかな。
紙は、レイメイ藤井のリフィルで、罫は6.5mm。トモエリバーの紙を使っています。

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あ、年が「28」になってる(^_^;

これを使っていたであろう方を偲び、大切に使ってみようと思います。
楽しみが増えました。