みなさんこんにちは。群馬県前橋市の 箏曲家 鈴木創 です。

昨日6月18日、高崎市石原町の洞窟観音・徳明園にて、
「地歌箏曲を愉しむ〜古典文学を巡る〜」を開催いたしました。 

会場は北関東随一の庭園と、その中にある日本家屋。
駐車場から一歩庭園に入ると、明らかに気温が少し低く、ひんやりとしておりました。
滝から落ちる水の音、池に泳ぐ鯉が動く音、そして鶯の鳴き声。
たまに通る車の音以外は、耳に入ってくる音は自然の音だけ。

まるで、別世界の様な素晴らしい会場でした。

建物は、当時の贅を尽くし、技術の粋を極めた建物で、
木材などの材料を集めるのに10年かけたそうです。
ここを作った山田徳蔵さんは、やることのスケールが大きいですね。

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庭園から眺める会場の建物。

演奏曲目は、
・吾妻獅子:三絃・尺八
・磯千鳥:箏(神仙)・尺八
・七小町:三絃・尺八
・アンコール:六段の調:箏(双調)・尺八
の4曲です。

古典曲や地歌に馴染みのない方がほとんどですので、
曲の内容や歌詞の解説に時間をかけ、
お客様に曲を感じていただけるように、心がけました。

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曲の解説をしております。

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尺八の演奏をお願いしたのは、琴古流尺八の牧原笳童先生。
古典曲を中心に演奏されており、美しい音色を奏でて下さいます。

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お客様との距離も近く、生の音を聴いていただきました。

終演後には、ご希望のお客様には抹茶とお菓子を愉しんでいただきました。
庭園を眺め、ゆっくりとした時間をお過ごしいただけたかと思います。

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お茶席を準備して下さったのは、高崎市片岡町にお店を構える泰山さん。
お菓子は、桐生市の香雲堂さん。
このお菓子は、6月30日の「夏越」に合わせて、氷をイメージしています。
さわやかで、美味しかったです。

この日は、庭園で結婚式の前撮りも行われており、和の雰囲気を一層盛り上げて下さいました。
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今回の演奏は、暗譜・曲のイメージ作り・尺八との合奏など、私にとってとてもハードルの高い演奏でした。 
でも、終演時の充実感はとても大きく、自分が追求していく方向性を改めて確認できました。
もちろん、今回の演奏には、反省点もいっぱいありますし、やり直すべき点・改善すべき点など満載です。だからこそ、遣り甲斐があり、また頑張れます。

日本庭園に日本家屋
お抹茶にお菓子
京都から取り寄せたお香
そして、日本の音楽

お客様には存分に日本の文化を愉しんでいただき、その素晴らしさを感じていただけたと思います。この素晴らしい文化は、私たちが受け継ぎ、もっと多くの方に触れていただきたいです。

「地歌箏曲を愉しむ〜古典文学を巡る〜」は、あと4公演ございます。
精進を続けて参りますので、ぜひお気軽にお出で下さい。

・8月24日(木):賀門(前橋市敷島町)
・9月10日(日):観昌寺(前橋市西大室町)
・9月23日(祝):PLUS+アンカー(桐生市本町)昼の部と夜の部

予約等はこちらから!

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