こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

邦楽ジャーナルの最新号で、気になる読者投稿を見つけました。

作曲家・ギタリストの小仁田茂幸さんの投稿なのですが、
・ファンを増やすために、洋楽の技術や演出を和楽器に取り入れたり、洋楽の曲を和楽器で演奏するだけでは、本来の魅力は置き去りにされてしまう。
・倍音などの揺れも音楽として捉える感覚が、箏の魅力や邦楽の美意識である。
という様な主旨のことを仰っています。

このご意見は、まさに私と一緒なんです。

私も、パーティーなどの出張演奏で、お客様にその時間を楽しんでいただくために、パーティーを主催している組織に関係した曲や、その季節ならではの曲をお箏で弾くこともあります。

また、和楽器バンドなどの様に、ミュージシャン的に活動する演奏家がいらして、それが多くの方が和楽器に興味を持っていただけるきっかけになることはアリだと思います。

でも、洋楽器で作曲された曲は、ピアノなり洋楽器で演奏した方が、曲にも合っているはずで、お箏で弾く理由や合理性はないと考えます。

和楽器には和楽器の音があり、その良さを感じていただける曲をお聴き頂くのが一番なのではないでしょうか。

そして大切なことは、その曲を退屈に感じないよう、楽しんで頂けるような工夫をすることです。

それが、私たちに課せられています。

こういった指摘、本来であれば和楽器の演奏家から出るべきなのでしょうが、やはり外の世界から客観的に邦楽の世界を見ている方の意見は、とっても勉強になります。


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