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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

お三味線

29 4月

白井屋ホテルでの「茶の湯と三味線・箏の調べ」

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は白井屋ホテルでの、「茶の湯と三味線・箏の調べ」で演奏をさせていただきました。前橋駅近くの茶道具店「にしかわ」さんのプロデュースです。

今回の企画は、お客様は大きく分けて3つの内容を楽しむことができます。
一つは、白井屋ホテルの「the LOUNGE」でのランチ。
次は、白井屋ホテル内の茶室でのお抹茶と、演奏。
そして三つ目がお箏の演奏です。

茶室でのお抹茶と演奏では、お茶のお手前と同時に、私がお三味線で「茶音頭」を演奏しました。ちょうど茶筅を振るタイミングでスクイが連続するところとなり、そこが面白いという感想をいただきました。


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また、今日のお菓子は佐賀県の「ちくし琴」という、お箏を模ったお菓子です。

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床の間には、琵琶の形をした設えが。こういうのがお茶会の面白いところですね。

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その後はお箏を聴いていただきました。
約30分で3曲、江戸時代の曲・昭和の曲・平成の曲と、時代を昔から現代に近づけ、音や曲調の変化を楽しんでいただける構成としました。
和室の中なので、お客様と私の距離が近く、お客様の息遣いが伝わってきます。ですので、曲の解説も反応がよくわかり、話しがしやすかったですね。


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今回は和服のお客様も多く、日本文化の美しさ、そして楽しさを実感していただけたのではないでしょうか。

こういった企画、とってもいいですね!


29 7月

7月28日の日記

こんにちは。はじめちゃんこと群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は午前中に、親子でお三味線の体験の方がいらっしゃいました。
小学生のお子さんとお母様。
けっこう苦戦されていましたが、お母様が帰り際に「楽しかった」とおっしゃって下さったのは嬉しいですね。

その後、予定していたお稽古がキャンセルになり、また桐生教室の生徒さんが急遽前橋に来ることになったので、けっこう自分の時間ができました。

そのおかげで、今取り組んでいるある曲の暗譜がだいぶ進みました。
あとは安定させないと。

それにしても、午後5時くらいからの夕立はすごかったですね。
お稽古場の周りも、轟響く雷に始まり、屋根から雨が突き抜けてくるんではないかと思うほどの雨でした。

連日伝わってくる、東京オリンピックの日本代表のメダル獲得のニュースは、心を明るくしてくれます。
「ホーム」という点は有利かもしれませんが、やはりアスリートの活躍は国民を元気にしてくれますね。

ただ、そのニュースのすぐ横に、コロナのニュースがあり、なんとなくやるせない気持ちになります、、、、
 
30 3月

どれにしようかな〜

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今週の日曜日、4日は「美登利会」です。


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お三味線も弾かせせいただくのですが、2挺あるお三味線のうち、どっちを使うのかを迷っています。

その2挺、けっこう音が違うんです。

さらに、駒との組み合わせによっても音が変わってきます。

もし、駒が2つあるとしたら、駒2つにお三味線2挺、4通りの中からどの組み合わせにするか選びます。

ただ、今いくら迷っても、当日の天気や会場との相性、空調の具合などでも変わってくるので、結局は当日会場で決めます。

そして、使わない方のお三味線は、「替え三味線(「かえじゃみ」と呼ぶことが多いです)」として使います。これは、演奏中に糸が切れるなどのハプニングが起きた際に交換する予備の三味線のことで、すぐ後ろや横に置いておきます。

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もし、今度お三味線の演奏をご覧になることがあったら、よく見て下さい。
予備のお三味線が、布を被せて置いてあるかもしれません。
 
20 2月

お三味線の楽譜で紆余曲折

こんにちは。はじめちゃんこと群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は、お三味線の楽譜のことをちょっとお話しします。

4月上旬の舞台のお話をいただき、演奏曲目が決まりました。

2曲のうち1曲は私どもで受け継いでいる曲ですので問題なかったのですが、もう一曲について、紆余曲折がありました。

曲名をお伺いすると、生田流にある曲でした。
そして、お箏とお三味線があるのですが、お三味線の指定でしたので、その曲のお三味線の楽譜を取り寄せました。

その後、音源をいただいたら、なんと、まったく曲が違うんです!!

どういうことかというと、山田流に同じ曲名で異なる曲があり、そっちの曲のことだったんですね。

まず、楽器店にその曲のお三味線の楽譜を問い合わせると、「ない」という返事。
お箏の楽譜はあるのですが、お三味線の楽譜の出版社が事業を停止しているために、楽譜がないんですね。

次に、お付き合いのある山田流の方に問い合わせをしたところ、他の方がお持ちの楽譜の写しをいただることになりました。今日になり、その写しが手に入りました。

山田流で使っているお三味線の楽譜は横書きです。
多く目にするのは、「文化譜」と呼ばれている楽譜です。

一方、私どものお三味線の楽譜は縦書きで、「家庭譜」「縦譜」などと呼ばれています。
「家庭譜」という名前は、「大日本家庭音楽会」という会社から発行されているのに因んだ名前です。

「文化譜」と「縦譜」は、どちらも左手で押さえる所(「ツボ」と呼びます)を楽譜に記している「タブ譜」なのですが、数字がひとつずつずれています。「文化譜」は開放絃が0で、そこから高くなるにしたがって1、2、と数字が増えていくのですが、「縦譜」は開放絃が1になっています。

ですので、「文化譜」から「縦譜」に変換するときは、基本的には1ずつ数字を足していけばいいんですね。

今日もそのつもりで、いただいた楽譜を縦譜に変換していたのですが、どうもおかしいのです。変換した楽譜を見ても、メロディが見えないんです、、、

そこで「あ!!」となったのですが、いただいた楽譜が「文化譜」ではなく、「研精会譜」「小十郎譜」と呼ばれている譜なんです。

この譜は、タブ譜ではなく、ドレミを数字で表しているんですね。
ド(C)が1で始まり、シ(B)が7です。

上下三段になっていて、下の段から上に向かって、一の糸・ニの糸・三の糸で、それぞれの糸でどの音を出すかを、数字で表しています。
例えば、真ん中の段に5と書いてあれば、「ニの糸で、ソの音を出す」という意味なんです。

なので、タブ譜に慣れている私は、この譜を見ても、左手がどこを押さえていいのかわかりません。

おまけに、私どもはお三味線の「本調子」を低い一の糸から「DGD」とするのですが、研精会譜は「BEB」なんです。

ですので、研精会譜で「三の糸の1の音(C)」と書いてある場合は、「BEB」の調子で押さえるツボを考えるという作業が必要になります。

さらに、途中で「二上がり」という、二の糸が一音上がった調子に変わるので、同じ音が書いてあっても、押さえるツボが変わります。

そんなこんなで、「曲が違う」「楽譜がない」「見つかった楽譜が研精会譜だった」という、3つの問題を解決し、かつ、なんとか、お三味線の変換作業が終了し、先ほど確認を終えました。

次は、歌で同じことをしなければなりません、、、




 
7 12月

あー、やっちゃった。お気に入りの駒が傷物に、、、😢

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家鈴木創です。

やっちゃいました、、、

今日、お稽古の合間に、ちょっと楽器などの配置を直していました。
譜面台を動かしていたら、足がスポッと抜けて、下に落下、、、

不幸にも、そこにはツヤ布巾(布)がかかったお三味線の胴が!!

恐る恐るツヤ布巾を外してみると、お三味線自体は無事。
しかーし、よく見ると、駒に傷が!!


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この写真の様に、斜めのヒビと縦のヒビが入ってしまいました。
内部のヒビの様なので表からは触ってもわからないのですが、
裏面を触ると、ヒビが交差する所でヒビの感触を肌に感じます。


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楽器屋さんに写真を送って聞いてみると、
・水牛は繊維質なので修理できない。
・とりあえず瞬間接着剤を流す方法はあるが、余分な所は剥離剤で剥がすと良い。
・ただし、剥離剤は手に入りにくい。
との回答が、、、

この駒、私の普段使いの駒で、けっこう気に入っているんです。
駒は、中に入っている金属が、鉛→銀→金の順番で高価になります。
この駒は鉛なのですが、下手な銀の駒よりも音が良いんです、、、


「後悔先に立たず」とは行くけれど、楽器を扱う時には注意をしているつもりですが、ちょっとした気の緩みで、お三味線の上空に譜面台を通してしまった私が悪いんです。

駒だけで済んだと思って、これからは、もっと楽器の扱いに気をつけます。。。




 
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