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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

下平克宏

8 12月

長昌寺能の意義

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日12月8日、昌賢学園まえばしホールで開催された「長昌寺能」に行ってきました。

メインの演目は「自然居士」という能で、シテは高崎市出身の下平克宏さん。

私は年に2〜3回お能を見に行くのですが、会場が高崎芸術劇場のことがほとんどなんです。今回は、隣の席の方がたまたま知り合いだったのでちょっとおしゃべりをしたのですが、お能を見るのが初めてとのこと。

また、会場の大ホールはほぼ満席で、知っている方もけっこうたくさんいらしていました。

長昌寺では、1582年6月11日に織田信長の部下である滝川一益が能興行を行い、これが記録に残る群馬県最初の演能です。ですので、長昌寺は「群馬県能発祥の地」と言われています。

また、滝川一益はそれに先立つ5月に、前橋城内で上野国内の諸将を招き、能を演じています。これにより、一益は文武両方の才を兼ね備えた支配者であることを示し、上野国内の諸将に領主として受けれられました。

ですので、長昌寺能を前橋で毎年開催し続けていることは、
・能という文化をたくさんの人に触れていただく
・前橋の文化の歴史を語り続ける
・人の上に立つには、力だけでなく文化力も必要である
ということを世に問い続ける意味があると感じました。

来年は12月3日に開催する予定とのことです。
18 7月

高崎演能の会に行ってきました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は、高崎芸術劇場で行われた「高崎演能の会」に行ってきました。

いつもながら、お能の皆さんのお腹から声を出す響き、穏やかながらも時には力強い所作、そしてそれらを可能にする体を作る鍛錬を想い、堪能いたしました。

特に、「紅葉狩」で踊りが急に激しくなる場面転換や、最後の鬼との戦いのシーンなどは迫力がありました。一点気になったのは、「巴」の巴御前と、「紅葉狩」の平維茂の烏帽子の折れている向きが一緒だったところ。源氏と平家はたしか左右分けるはず。

今回から、QRコードを使って自分のスマホを使ってのリアルタイムの解説が始まりました。それを使ってみたので、いくつか感じたところを。

ー良い点ー
理解が深まります。装束のことや、場面転換のポイントなどをリアルタイムで解説してくれるので、わかりやすかったです。いつもよりも余計に、能面の表情が読み取れた感じがします。

ー悪い点ー
・片耳にイヤホンをつけているので、言葉や謡がちょっと聞きにくく、集中しにくい。
・たまに接続が切れたりして、またQRコードを読んだりしなければならない。ただこれは、私のスマホの方が悪いのか、システムの方に原因があるのか、よくわかりません。また、説明はポイントのところだけなので、説明がないシーンなのか、接続が切れてしまっているのが、判断が難しいです。

こういったように、良い点・悪い点両方ありますが、理解の助けになったのは確かですし、こういった新しい試みはどんどんやっていきたいですね。

2024-07-18 13.08.37

11 2月

高崎演能の会に行って来ました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

2月11日、高崎芸術劇場で開催された「高崎演能の会」に行って来ました。
席はなんと、1列目の能舞台中央の正面という特等席!
演者さんと目が合うような距離です!

演目は3つ。最初は仕舞「弱法師」、次は狂言「佐渡狐」、そして能は「山姥」。

仕舞は、独特の緊張感があり、空気が張り詰めています。この時間は、お能を鑑賞する心の準備をする様に、いつも感じます。

そして狂言は一転して、面白おかしい時間。緊張がほぐれます。随所に、野村萬斎さんのオリジナルの演出ではないかと思う部分も入っていました。

そして下平克宏さんによる「山姥」は、現実世界と異世界が交わる世界観を演出。そこに野太い鼓の掛け声が響き渡ります。正直この演目は難しい部分もあったけど、その世界観や空気感を味わうという時間になりました。

いつもながら、お能の総合芸術としての完成度の高さと、研ぎ澄まされた空気感に感心しております。

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27 10月

お能を見てきました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

昨日10月26日、高崎芸術劇場で開催された「観世流高崎特別公演」に行ってきました。

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高崎出身の下平克宏さんをはじめ、観世流宗家の観世清和さん、そしてそのご子息で私ども立教大学出身の観世三郎太さんが出演。そして、狂言は人間国宝の野村万作さんが出演という、大変豪華な公演でした。

能というのは、エンターテイメント的な高揚感や楽しさとはちょっと違う感覚に包まれていると感じています。でも、引き込まれるときは引き込まれるし、見終わった時の心が清浄感に満たされた感覚がいいんですね。

そして、合間の狂言は、野村万作さんは出てきただけで場を和ませてくれる空気を持っています。90歳を過ぎたとは思えない、矍鑠とした芸を楽しみました。

幸い、最前列の席に座ることができ、本当に目の前に演者がいる空気感を感じてきました。


1 9月

第8回長昌寺能!

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

昨日8月31日、昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)で開催された「第8回長昌寺能」に行ってきました。

野村萬斎さんの狂言や下平克宏さんのお能、もう何回も見ていますが、いつも新しい発見があります。

能の演目は「屋島」。源平合戦の様子を語る場面と、僧の夢の中の場面の衣装や空気感の違いなどを感じました。

能、やっぱりいいですね。

そして、500年以上のの歴史を持つ長昌寺は、群馬県の能発祥の地でもあり、その長昌寺が毎年能公演を行なっているのは、とても意義深いことと思います。そして、会場には知り合いがたくさん!

でも、 前橋市民文化会館は、ちょっと謡やセリフが聞きにくい、、、集音マイクを使っていたものの、響きが自然でないこともありました。高崎芸術劇場ではそんなことはありません。前橋にも、ちゃんとした能舞台が欲しいですね。

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