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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

観世清和

27 10月

お能を見てきました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

昨日10月26日、高崎芸術劇場で開催された「観世流高崎特別公演」に行ってきました。

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高崎出身の下平克宏さんをはじめ、観世流宗家の観世清和さん、そしてそのご子息で私ども立教大学出身の観世三郎太さんが出演。そして、狂言は人間国宝の野村万作さんが出演という、大変豪華な公演でした。

能というのは、エンターテイメント的な高揚感や楽しさとはちょっと違う感覚に包まれていると感じています。でも、引き込まれるときは引き込まれるし、見終わった時の心が清浄感に満たされた感覚がいいんですね。

そして、合間の狂言は、野村万作さんは出てきただけで場を和ませてくれる空気を持っています。90歳を過ぎたとは思えない、矍鑠とした芸を楽しみました。

幸い、最前列の席に座ることができ、本当に目の前に演者がいる空気感を感じてきました。


2 3月

高崎芸術劇場で、人間国宝や観世宗家の芸に触れる

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は風が強かったですね。
車を運転していると、西部劇でコロコロ転がっている草(調べたら「ダンブルウィード」というそうです)の様に、ゴミの袋が転がってきて、それを避ける様に前の車が急に進路変更をする様な場面もありました。

そんな今日ですが、高崎芸術劇場に「高崎演能の会 特別公演」を見に行ってきました。
「特別公演」というだけあって、出演者もとても充実しています。

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まず、仕舞では3人の方が舞いましたが、年齢も幅広く、若い人の力強い声と踊りもいいですが、ベテランの円熟した味のある芸も見応えがあります。

次の狂言では、人間国宝の野村万作さんが出演。御歳91歳とは思えない矍鑠とした芸なのですが、「演じている」という空気感はまったくなく、自らのなかから自然に出てくる演技がそのまま役になっているという印象を受けました。

舞囃子では、二十六世観世宗家の観世清和さんが舞台を務めました。舞台に上がり、正座したときから、ご本人だけ持っている空気感が違うんですね。舞もまったく力むところがないのですが、それでいてしっかりとした芸になっており、野村万作さんと同じ様に、自らのなかから出てくる動作がそのまま芸になっている感じでした。そして、終始、空気感が凛とした佇まいなんです。

能は「安宅」。弁慶を、高崎市出身の下平克宏さんが務めました。殿田謙吉さんが務める関守富樫何某との命をかけたやりとりは、圧巻です。そして、あの能舞台の上に演者だけでも14人が乗るのは、迫力ありましたね。

義経を演じた清水義久さんは、まだ小学校高学年くらいでしょうか。声の出し方など、これからの成長に期待しますが、さすが仕草や、ずっと座っている様子など、しっかりと修行をしていることが伝わってきました。

やはり、芸は、きちんと身につけること。それは、演じるのではなく、自らの中から出てくるものが自ずと芸になる。その境地なんだということが、ジャンルを超えても同じなのだということを実感しました。

それにしても、富樫何某は、安宅の席を義経一行を通過させてしまい、あとで頼朝から処罰がなかったのでしょうかねえ?(笑)

 
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