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箏曲家 鈴木創 公式ブログ「ことはじめ」

群馬県前橋市を拠点に活動する箏曲家鈴木創の公式ブログ「ことはじめ」です。

高崎芸術劇場

10 11月

合わせにコンサートにエピテーゼにお稽古

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は午前中は、温故和楽会の社中曲「秋の庭」の合奏練習でした。初めて尺八の方に入っていただき、全体としての雰囲気が上がりましたね。全体的なテンポ感の確認や、終わり方の確認をしました。終わり方は、今までとちょっと変わるので、みなさんちょっと苦労しましたね。

時間があまりないのでパンで昼食を済ませ、高崎へ。高崎芸術劇場で行われた「洗足学園創立100周年記念 洗足学園音楽大学・洗足学園短期大学同窓会 群馬県支部演奏会」へ。洗足学園音楽大学は、「現代邦楽コース」という邦楽のコースがあり、本人が中学生くらいの時から知っており、いま同大学院で研鑽を積んでいる川田健太さんから出演の連絡をいただき、聴きに行ってきました。

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コンサートは、お箏が1曲で、あとはピアノ・フルート・声楽・クラリネット・チューバなど、いろいろなジャンルの音楽が聴けましたが、曲の解説や出演者のエピソード、なぜその曲を選んだかなどの説明があると、もっと分かりやすかったかもしれないですね。

その後は徒歩圏内のヤマダ電機LABI1で14日まで開催している「エピテーゼ展」を見学。「エピテーゼ」とは、田村雅美さんという方が、体の一部が先天的後天的に失われている方向けの、非常にリアルな装具です。ちょうど田村さんがこの事業を立ち上げた頃に知り合いました。その後田村さんは東京に拠点を移し、コロナもあってなかなか会えなかったのですが、久しぶりにお会いできました。

会えなかった数年で、実績がかなりでき、たくさんの事例を見て、エピテーゼがなにをしているかということの理解が深まりました。そして何よりも、エピテーゼによってお客様の心が前向きになり、行動的になり、その方の人生に光を当てているという、素晴らしい事業と感じました。

くわしくはこちらへ。

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車が高崎芸術劇場の近くの駐車場に駐めてあったので、また高崎芸術劇場の近くまで行くと、カフェがけっこう混んでいました。音楽を楽しみ、食事をしながら語らうという時間をたくさんの人が持っているということに、喜びを感じましたね。

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そして前橋に戻ってきたのですが、午後4時半くらいで、すでに暗い、、、夜の運転用のメガネを持ってきていなかったので、ちょっとみえにくい、、、

そして帰宅後は自分の練習と門人さんのお稽古。さて、明日から新しい週ですね!といっても私はまたお稽古ですが。日々新たな気持ちで頑張りましょう!
18 7月

高崎演能の会に行ってきました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は、高崎芸術劇場で行われた「高崎演能の会」に行ってきました。

いつもながら、お能の皆さんのお腹から声を出す響き、穏やかながらも時には力強い所作、そしてそれらを可能にする体を作る鍛錬を想い、堪能いたしました。

特に、「紅葉狩」で踊りが急に激しくなる場面転換や、最後の鬼との戦いのシーンなどは迫力がありました。一点気になったのは、「巴」の巴御前と、「紅葉狩」の平維茂の烏帽子の折れている向きが一緒だったところ。源氏と平家はたしか左右分けるはず。

今回から、QRコードを使って自分のスマホを使ってのリアルタイムの解説が始まりました。それを使ってみたので、いくつか感じたところを。

ー良い点ー
理解が深まります。装束のことや、場面転換のポイントなどをリアルタイムで解説してくれるので、わかりやすかったです。いつもよりも余計に、能面の表情が読み取れた感じがします。

ー悪い点ー
・片耳にイヤホンをつけているので、言葉や謡がちょっと聞きにくく、集中しにくい。
・たまに接続が切れたりして、またQRコードを読んだりしなければならない。ただこれは、私のスマホの方が悪いのか、システムの方に原因があるのか、よくわかりません。また、説明はポイントのところだけなので、説明がないシーンなのか、接続が切れてしまっているのが、判断が難しいです。

こういったように、良い点・悪い点両方ありますが、理解の助けになったのは確かですし、こういった新しい試みはどんどんやっていきたいですね。

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11 2月

高崎演能の会に行って来ました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

2月11日、高崎芸術劇場で開催された「高崎演能の会」に行って来ました。
席はなんと、1列目の能舞台中央の正面という特等席!
演者さんと目が合うような距離です!

演目は3つ。最初は仕舞「弱法師」、次は狂言「佐渡狐」、そして能は「山姥」。

仕舞は、独特の緊張感があり、空気が張り詰めています。この時間は、お能を鑑賞する心の準備をする様に、いつも感じます。

そして狂言は一転して、面白おかしい時間。緊張がほぐれます。随所に、野村萬斎さんのオリジナルの演出ではないかと思う部分も入っていました。

そして下平克宏さんによる「山姥」は、現実世界と異世界が交わる世界観を演出。そこに野太い鼓の掛け声が響き渡ります。正直この演目は難しい部分もあったけど、その世界観や空気感を味わうという時間になりました。

いつもながら、お能の総合芸術としての完成度の高さと、研ぎ澄まされた空気感に感心しております。

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27 10月

お能を見てきました

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

昨日10月26日、高崎芸術劇場で開催された「観世流高崎特別公演」に行ってきました。

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高崎出身の下平克宏さんをはじめ、観世流宗家の観世清和さん、そしてそのご子息で私ども立教大学出身の観世三郎太さんが出演。そして、狂言は人間国宝の野村万作さんが出演という、大変豪華な公演でした。

能というのは、エンターテイメント的な高揚感や楽しさとはちょっと違う感覚に包まれていると感じています。でも、引き込まれるときは引き込まれるし、見終わった時の心が清浄感に満たされた感覚がいいんですね。

そして、合間の狂言は、野村万作さんは出てきただけで場を和ませてくれる空気を持っています。90歳を過ぎたとは思えない、矍鑠とした芸を楽しみました。

幸い、最前列の席に座ることができ、本当に目の前に演者がいる空気感を感じてきました。


2 3月

高崎芸術劇場で、人間国宝や観世宗家の芸に触れる

こんにちは。はじめちゃんこと、群馬県前橋市の箏曲家、鈴木創です。

今日は風が強かったですね。
車を運転していると、西部劇でコロコロ転がっている草(調べたら「ダンブルウィード」というそうです)の様に、ゴミの袋が転がってきて、それを避ける様に前の車が急に進路変更をする様な場面もありました。

そんな今日ですが、高崎芸術劇場に「高崎演能の会 特別公演」を見に行ってきました。
「特別公演」というだけあって、出演者もとても充実しています。

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まず、仕舞では3人の方が舞いましたが、年齢も幅広く、若い人の力強い声と踊りもいいですが、ベテランの円熟した味のある芸も見応えがあります。

次の狂言では、人間国宝の野村万作さんが出演。御歳91歳とは思えない矍鑠とした芸なのですが、「演じている」という空気感はまったくなく、自らのなかから自然に出てくる演技がそのまま役になっているという印象を受けました。

舞囃子では、二十六世観世宗家の観世清和さんが舞台を務めました。舞台に上がり、正座したときから、ご本人だけ持っている空気感が違うんですね。舞もまったく力むところがないのですが、それでいてしっかりとした芸になっており、野村万作さんと同じ様に、自らのなかから出てくる動作がそのまま芸になっている感じでした。そして、終始、空気感が凛とした佇まいなんです。

能は「安宅」。弁慶を、高崎市出身の下平克宏さんが務めました。殿田謙吉さんが務める関守富樫何某との命をかけたやりとりは、圧巻です。そして、あの能舞台の上に演者だけでも14人が乗るのは、迫力ありましたね。

義経を演じた清水義久さんは、まだ小学校高学年くらいでしょうか。声の出し方など、これからの成長に期待しますが、さすが仕草や、ずっと座っている様子など、しっかりと修行をしていることが伝わってきました。

やはり、芸は、きちんと身につけること。それは、演じるのではなく、自らの中から出てくるものが自ずと芸になる。その境地なんだということが、ジャンルを超えても同じなのだということを実感しました。

それにしても、富樫何某は、安宅の席を義経一行を通過させてしまい、あとで頼朝から処罰がなかったのでしょうかねえ?(笑)

 
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